信州友愛ロータリークラブ 例会
2021年2月24日開会 (通算8回)

例会開催は、毎週水曜日0時より開催となっております。

開会点鐘・歌の斉唱

会長挨拶

ロータリーソング 「それでこそロータリー」
1.
どこで会っても やあと言おうよ   
見つけた時にゃ おいと呼ぼうよ
遠いときには 手を振り合おうよ   
それでこそ
ローローロータリー
2.
笑顔笑顔で 語り合おうよ   
心心で 結び合おうよ
みんな世の為 働き合おうよ   
それでこそ
ローローロータリー
皆さん、こんにちは。
クラブ例会も2月の最終時点で既に8回目となっています。毎週・ノンストップ例会がようやく定着してきているように思えます。
毎回の例会卓話はどれも大変面白く勉強になります。
もはや既存クラブ例会と変わらず、むしろ更に充実しているように感じるのは私だけでしょうか。
当クラブは現在「例会週報」は発行しておりません。むしろ例会を常にオープン可することで、例会開催内容自体が「クラブ週報」になっています。
また当クラブの例会出席率は非常に高く96%以上、100%例会出席が殆どです。まず、会員のロータリー意識を高めること、例会で奉仕を学ぶことを基本としたクラブ指針が定着してきました。
3月に木曽ロータリクラブさんにネットで訪問させて頂き、そこでEクラブ的例会運用やくらぶ活動についてお話をさせて頂くことになりました。
こうして、多くの既存クラブの皆さんが、これからのロータリークラブの運用について考えて頂くきっかけになったのかなとも自負しております。

本日の卓話は当クラブの理事であり、南安曇農業高等学校教諭の小池さんです。ロータリーとの関係はインターアクトクラブ顧問をされております。そのため若い世代の考え方や奉仕に関する指針も持っておられる先生です。今回は学校での教育取組みについて卓話をして頂きます。
よろしくお願いします。

 

メークアップ&ニコニコボックス

下記の皆様よりニコニコボックスを頂きました。

信州友愛RC 金児進君
「本日は大先輩である、今井芳明会員さんの「奉仕 考」の卓話でした。奉仕に対する考えを整理して頂き大変勉強になりました。どうもありがとうございました。 本日もニコボックスに協力させていただきます。」

信州友愛RC 大嶋三紀夫君
「今井先生、卓話有難うございました。 また、この度当クラブのチャーターナイトの実行委員長のご指名を頂きました。皆様のご協力の下、任務を全うする所存ですのでよろしくお願いします。」

信州友愛RC 宮田繁ニ郎君
「奉仕の心です。」

信州友愛RC 乾みゆ紀君
「本日またありがたく年を重ねましたので、皆さまへの感謝と奉仕の気持ちを新たに、よい1年にしたいと思います!」

信州友愛RCRC 市川誠様
「今井先生 奉仕についての卓話をしていただき ありがとうございました。 金児会長様「笑いは百薬の長」ですね。ありがとうございました。」

信州友愛RC 金児進君
「今回、ニコニコボックスのテストをします。「ショッピングサイトに戻る」ボタンを押さなくても自動的に戻れるように設定しました。ついでにニコボックスに協力します。」



下記の、1名の皆様よりメークアップを頂きました。

藤森康友様



誠にありがとうございます。クラブを代表しましてお礼申し上げます。

※ご投稿頂いたあとにお支払いをされていないと証明書が発行出来ません。
送ったのに証明書が来ないなどご不明な点がありましたらお知らせください。

卓話

テーマ 「農業教育で地域課題を解決する」~豚熱(豚コレラ)問題から~

信州友愛ロータリークラブ 理事(青少年奉仕委員会委員長) 小池 晃様
               会員卓話
  信州友愛ロータリークラブ 理事(青少年奉仕委員会委員長)     小池 晃


きっかけ

私は、高校生時代に南安曇農業高校インターアクトクラブに入部し
インターアクターとして3年間活動しました。
特に、3年次では8代目インターアクトクラブ会長を務めました。
インターアクトとして、アメリカカリフォルニア州へ一ヶ月農業研修に参加したり中国雲南省にある雲南農業学校との交流を行いました。農業高校にある国際交流の特徴です。
 現在母校に戻って、インターアクトクラブの顧問として活動しています。
コロナ禍における活動として、子供食堂で手作りお弁当の調理配布を行っています。

また、信州友愛ロータリークラブに加入するきっかけは、南安曇農業高校インターアクトクラブ30周年記念大会に、国際奉仕活動を行っている原田義之先生をお招きして講演会を行いました。その際に、ロータリアンへご推薦頂いたことがきっかけです。
教員は
転勤があるため同じクラブで活動が難しく、所属地域に縛られない信州友愛ロータリークラブにお世話になることになりました。


テーマ 「農業教育で地域課題を解決する」~豚熱(豚コレラ)問題から~

Ⅰ はじめに

本校は、長野県の中央に位置し、北アルプスを望む松本平に大正9年に創立され、今年で100年目を迎える長野県内の農    業高校では比較的新しい学校の一つである。本校は、平成元年に生物工学科が設置され、平成14年には農業科と園芸科が    学科改変しグリーンサイエンス科が設置され、平成16年には農業土木科が学科改変し環境クリエイト科が設置された。中    信地方唯一の単独農業高校として、卒業生は地域の農業・産業を担うリーダーとして先頭に立って活躍されている。

Ⅱ 学校概要
    
3学科9コース制(グリーンサイエンス科・生物工学科・環境クリエイト科)の330名が学んでいる。
近年は農業の6次産業化に象徴されるように、専門性だけに特化した教育活動よりも、地域社会の事情を取り入れた幅広 い知識を併せ持つ職業人(ジェネラリスト)が求められ、判断力、創造力、コミュニケーション力などの力量を有する人 材の需要も急速に高まっている。また、社会における女性の活躍が期待される今日では、本校への女子生徒の入学者数も 年々増加傾向にある。大学等へ進学した卒業生の7割は、安曇野に戻り農業への就農はもちろん幅広い産業へ就職し地域 人材として活躍している。

Ⅲ 人材育成指導
動物コースの考え
1 畜産物の消費拡大を目指しています
~減少している畜産農家を助けていく~
2 地域の人に動物の魅力を発信します
~動物を好きになってもらうためには~
3 動物の仕事につくための必要なスキルを身につけます
~社会人基礎力として、大切にされる人を目指します~
4 地域の困りごとを解決していきます
~山賊焼きの普及、そばの甘皮の飼料への利用~


Ⅳ 豚熱(豚コレラ)問題と農業教育
1 豚熱(豚コレラ)の発生から
2018年9月の岐阜での豚コレラ感染確認から1年が過ぎたにもかかわらず、終息の気配すら全く感じられない。本年9月に は埼玉県で感染が確認され、東海を中心とした地域から、九州に次いで二番目に豚の飼養頭数が集中する関東(全国の 26%)への拡大が危惧され、食をめぐる不安が消費者を巻き込み始める局面に移行した。
岐阜県(18年12月)・愛知県(19年8月)・長野県(19年9月)では最も防疫水準が高いはずの畜産試験場や農業大学校 にまで感染が及び、従来の防疫方法の徹底だけでは事態が収拾できないことが明らかになりつつある。
中部地方から豚がいなくなる恐れがあったのは、現実社会である。

2 豚熱(豚コレラ)とは
2013年6月26日農林水産大臣公表の「豚コレラに関する特定家畜伝染病防疫指針」では「豚コレラは、口蹄疫に比べて伝 播力が強くないことから、予防的殺処分を実施する必要はないが、一般的には伝播力が強く、致死性の高い伝染病であ るため、発生時には迅速かつ的確な防疫対応が求められる」とされていた。しかし、26年ぶりに岐阜市で豚コレラが発 生したのに対応した2018年10月31日の改正で、この部分は削除された。
本病は、(1)発熱・元気消失・食欲減退、(2)便秘・下痢、(3)結膜炎、(4)歩行困難・後躯麻痺・痙攣、(5)耳翼・下腹部 ・四肢の紫斑、(6)削痩、被毛粗剛、(7)異常産、(8)以上の症状を伴う死亡を特徴とする重篤な伝染病である。
     
 

3 豚の飼育について
本校では、2017年度から16年ぶりに豚の飼育を再開した。課題研究を行う3年生が、地元産のそば製粉時にでる甘 皮を餌にまぜ、肉質向上の研究を行ってきた。特に、餌にそばの甘皮を混ぜることで、そばのアレルゲン物質の移行を 研究テーマとしてきた。
しかし7月に木曽町で豚コレラに感染した野生のイノシシが発見され、防疫体制が急激に高まることになる。
① 豚舎周辺を防護柵で覆う。
② 豚舎への出入りは最小限
③ 敷地内への石灰消毒
④ 早期出荷 など

豚の飼育による学校予算への圧迫、消毒費用、不特定多数の来校者と業者など・・・
問題は山積み。周囲からは早期出荷・・・・。飼育を辞めるなど・・・・数々のプレッシャー
「教育効果よりも周囲への配慮が優先される」「県からも早期出荷の確認」

4 生徒の取り組み
「自分たちの豚は、自分たちで守る!!」このことから、校内の消毒、豚舎の清掃、防護柵作り、すべて自分たちの手で 行うようになりました。意識の高さが、豚熱(豚コレラ)から守れたと思います。豚の導入から4ヶ月、1日も休むこと なく飼育管理を行っていました。
1)豚飼育への動機(生徒より)
井出 私の伯父が養豚農家を営んでいますが、私は豚についてあまり知りませんでした。そのため興味を持った豚につ いて多くのことを知りたいと思いこの課題研究にしました。
萩原 私は1年生の時に佐賀先輩の育てた豚の豚肉のおいしさに感動し私もこんな豚を育ててみたいと思いこの課題研 究にしました。
2)豚熱(豚コレラ)に対して
私達がもし豚コレラを出してしまうと近くにある養豚農家や多くの方々に多大な迷惑が掛かつってしまいます。私達は そのことに対して償いが出来ません。大切な豚を豚コレラにかからせてしまわないように豚の様子を毎日確認し、徹底 して豚舎内を清潔に保ちまた、豚を飼育している場所を隔離し豚専用の防護服、長靴に履き替え作業を行いました。
3)豚熱(豚コレラ)対策
更に豚はちょっとした管理のミスで体調を崩し、それが原因で病気になったりします。そのようなことに繋がらないよ う、また豚熱(トンコレラ)ウイルスや細菌を校内に持ち込んでしまわないよう石灰を散布しました。一袋20㎏もある 石灰7~8袋を豚舎回り、正門前、裏門前などにまきました。夏の暑い間はとても大変で、汗をにじませ自分たちの豚を 守るべく、必死になって石灰をまきました。石灰を踏み殺菌に協力していただいた先生方、生徒の皆さんありがとうご ざいました。
また、柵を作り豚舎回りを囲むことにより、豚にイノシシや野生動物を近づけさせないよう努力しました。初めてやる 作業に混乱しながらも先生方や動物コースの方々に協力していただき、何とか作り上げることが出来てとても良かった です。

4)養豚を学んで
私達は日々豚を飼育していく中で、多くのことに気づき、また多くの魅力を見つけることが出来ました。豚1頭1頭 の性格の違いや、また除糞作業中に近づいてきて足にすり寄ってきたり、噛んできたりしました、それでも甘噛みだ ったりと、私達の育てる前に思っていたこととは違いとても可愛く、豚の作業をする事は毎日とても楽しかったです 。

出荷した豚肉が帰ってきました。出荷した後は毎日やっていた作業がなくなり、日常の一つに穴が開いた様な感覚に なりました。またトンコレラの恐怖から解放されたという思いが後からついてきました。食味調査では動バイの先生 方、動物バイの三年生で行いこれまで健康的でおいしい豚に育ってくれて本当にありがとうと、豚に感謝してお肉の 味をかみしめることができてよかったです。みんなかもからおいしい、柔らかいなどの声を聴くことができ高い評価 をつけていただきました。

5)最後に
私たちがここまでできたのも多くの人の支えがあったからです。豚を育てるにあたり、沢山の助言や、防疫について 指導してくださった小池先生、豚を提供し、豚に対する多くの大切なことを教えて下さった三澤さんまた、出荷を手 伝っていただいた北條さん、研究をサポートし、手伝っていただいた、西村先生、赤澤先生、大島先生、動バイの生 徒の皆さん、豚肉を解体しとてもいいお肉だと評価してくださった高橋精肉店様、豚肉の加工を請け負っていただい たかたやまさん、石灰の散布や作業などをしている時に温かい言葉をかけてくださった先生方、生徒の方々本当にあ りがとうございました。私達の育てた豚肉を収穫祭で出せたのも沢山の支えがあったからです。しっかりと味わって 食べてください。最後に私達からのお願いです。私たちは生きていくために、沢山の命をいただいています。そのこ とを忘れず、残さず食べてください。またもしよろしければ豚肉の感想を聞かせてください。一声だけでもかけてく だされば幸いです。

まとめ
 今回の豚熱(豚コレラ)問題は、生徒を成長させてくれました。社会問題にもなりました農業教育における養豚分野は、半年で研究が終了できる教材で、生産だけでなく食肉加工や流通販売まで一貫して学習できる教材です。様々な苦労がありますが、子供達は皆良い笑顔を見せながら成長を感じ取れます。
 社会問題に対して真摯に向き合える社会人になってくれればと思います。