「インドネシアで受けた歓迎」
信州友愛ロータリークラブの会員の皆さん、こんにちは。
元日の令和6年能登半島地震から4週間余りが経ちました。今なお1万人以上の方が避難生活を余儀なくされ、停電や断水が続いているところがあります。日本は火山の噴火や地震など災害の多い国であることは致し方ないことですが、復旧に時間がかかっていることは、被災された方々の心情を思うとやりきれない気持ちになります。
私の勤務する協同組合中央経友会では、「国際人材共同受入事業」を行ていますが、今回の震災が事業に影響を及ぼしています。例えば「特定技能」という在留資格で来日している外国人が、母国の奥さんから帰国する
ように言われて、退職の相談を受けたり、これから来日予定の外国人の配偶者が来日に反対したりということがありました。説得はしますが、最終的に本人の意志が固ければ、それは尊重しなければなりませんので、当組合ももちろんですが、受入企業にも影響は及びます。
そんな中、1/22-26にかけて埼玉県の所沢市と吉川市にある施設の方4名に同行して、インドネシアで介護の技能実習生の現地面接に行ってきました。11月にZoom例会で卓話をしていただいたロフマンさんの日本語学校で、延べ14名の候補者を面接し、最終的に各施設3名ずつ、計6名の合格者を決めました。
実習生の母国で現地面接をするのはいろいろな意味があります。一つは一人一人と直接インタビューしながら合格者を決めることによってアンマッチを減らすこと、より質の高い実習生を選抜することが重要です。しかしそればかりではなく、実習生の母国でその伝統や文化、習慣に触れることにより、より実習生の生い立ちや考え方を理解することにつながります。
写真で私がやっているのは、「バッチック」というインドネシアの正装に使う生地をハンカチサイズにして、自ら名前などを入れてオリジナルのハンカチにする作業の様子を写しています。ひらがなで名前などを入れ、仕上がりはパステルグリーンに白抜きの柄や文字になります。
今回は私を含め6名の団体でしたので、かなり現地では目立ったようで、オランダとの協定を結んだと言われるホテルや、モスクなどで思わぬ歓迎を受けました。私たちのところに現地のインドネシア人が集まってきて、「写真を撮ってもいいか?」と聞かれ、多くのインドネシアの皆さんと写真を撮りました。今まで7回はインドネシアを訪問し、ロフマンさんの学校で面接をするのも3回目になるのですが、このように歓待を受けるの
は初めてです。モスクでは管理者の事務所に全員で招かれ、牛肉の肉団子をごちそうになってきました。これも初めての経験でした。
私たち日本人は、第二次世界大戦の影響から、東南アジアの国々にある種の遠慮みたいな気持ちがあるかと思いますが、70年以上の年月をかけて援助をしてきた結果、親日になってくれた国々があります。ベトナムもフィリピンもそうですが、タイやミャンマー、インドネシアなどの国々も親日国です。私たちはそうした国々を訪問し、直接現地の人と触れあい、彼らの生活などを見たり聞いたりし、そうした国々から人材を受入しています。来日した彼らが「日本に来て良かった」と思ってもらえるよう、努力しなければならないと、改めて肝に銘じた1週間でした。