「なでしこジャパン 対ウズベキスタン戦を考える」
信州友愛ロータリークラブの会員の皆さん、こんにちは。
本日の会長挨拶は29日に行われたサッカー女子のパリ五輪アジア2次予選第2戦、対ウズベキスタン戦について考えてみたいと思います。
C組の日本代表「なでしこジャパン」はウズベキスタンを相手に2―0で下して連勝しました。これだけ聞くと別に何事もない当たり前のように聞こえますが、問題はその戦い方。前半15分までに2得点を挙げたまでは良かったものの、その後はボール回しに終始。日本の狙いは、最終予選で今夏のワールドカップでベスト4入りした強豪オーストラリアとの対戦を避けること。最終予選に進めるのはA~Cの各組1位と2位のうち最も成績のいいチームで、これらが2組に分かれて、それぞれホームアンドアウェー方式で行い
、勝った2チームがパリ五輪の出場権を獲得することになっています。日本がC組1位で、ウズベキスタンがC組2位で最終予選に進出すると、日本はA組1位が濃厚なオーストラリアとの対戦を避け、韓国、北朝鮮、中国が争うB組1位と対戦することになります。2点リード後の75分間のボール支配率は91%対9%でウズベキスタンを圧倒。事実、試合後のインタビューでなでしこジャパンの池田監督は、「勝ち点3をしっかり取ることにフォーカスした。
それほど多くの点を必要としなかったので2点を取った後はボールを維持するゲームとなった」と述べています。パリ五輪出場のため、冷徹な戦法を選択したということでしょうか。
ウズベキスタンとしても、最終予選に進出すれば同国の女子サッカーの新たな歴史のページが開ける、ということもあり、現実的には日本に対して「大量失点しない」戦い方が最善策と考えるのもある意味当然なことです。日本が攻めてこないなら、リスクを負う必要はないのです。
ウズベキスタンの監督、本田美登里氏も「前半が終わってすぐ、更衣室に入る前に選手を集めて事情(最終予選にいく条件)を話して、『だからこそ45分間、この状態をキープしよう』と。そうしたら選手たちからも声が上がって、納得してくれました。」と言っています。
お互いの思惑が一致した出来レースとも言えます。試合は75分間ボール回しに終始するなでしこジャパンと攻めてこないウズベキスタンと何とも味気ない、とてもつまらない試合になってしまったそうです。観客やテレビの視聴者にしてみれば「バカにしているのか」と感じるのもやむを得ません。
この試合はパリ五輪の最終予選です。指揮官はどちらのチームも非情な決断をし、指示しました。目的がパリ五輪出場である以上、選手たちもそれを理解してプレーした、ということになります。責任は選手たちではなく、監督にあることは言うまでもありません。最終的には五輪出場という「結果」が問われることになります。
寒くなってまいりますが、お体ご自愛ください。11/12には地区大会が予定されています。
多くの会員の方とお会いできることを楽しみにしています。